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Yu-ki Abe Photography
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2020.10.18
カールトンサイクル (Carlton Cycle)
カールトン (Carlton)
かつて存在したイギリスの自転車メーカー。
ラレーブランドで自転車を販売している新家工業も
クロモリロードにカールトンの名前を冠しているため
大昔に廃業したメーカーのわりには知名度がある。
アラヤのカールトンも(台湾製とはいえ)良いモノだろうと思うが
昔のカールトンに興味があり、いろいろと調べてみた。
じてんしゃ昔ばなし
イギリスはノッティンガムシャーのカールトンインリンドリック村に
フレッド=ハンストックさんがモーターサイクル (バイク) 屋さんを開いた。
ノッティンガムシャーのワークソップ (worksop)に移転したころから
競技用自転車に特化した製造を開始。
3年後にやって来たダン・オドノバンさんが凄腕で
彼の築いたディーラーネットワークがカールトンの売上を飛躍的に拡大。
ワークソップの工場は大きくなり、オドノバンさんが社長になった。
1960年、カールトンをラレーが買収。
テーラーメイドのロードバイク製造ノウハウと、腕のいい職人を得たラレーは
カールトンをブランドとして残し、高級スポーツ車の販売を続けた。
ワークソップ工場がカールトンの代名詞。親会社ラレーの高級モデルもこの工場で製作。
ところが、1970年後半に自転車市場が縮小すると
ラレーはカールトンの終了を決定。
カールトンの職人たちは工場の閉鎖には同意したものの
待遇を巡って会社側に切り捨てられた形となり
1981年にワークソップ工場が閉鎖。
カールトンは歴史から姿を消した。
歴代のモデルにはトラック世界選手権を制したフライヤーや
レイノルズ最軽量モデルの一つ753を採用したCapella SBDU Ilkestonなど
英国自転車の黄金期を飾った名車が多い。
同じ英国の天才ビルダー エフグレイブが個人で活躍したのに対して
カールトンの職人たちはチームで優れた自転車を作り出していた。
彼らが製造したラレーやカールトンは愛好家が多いらしい。
最終モデルから40年近くが経つにも関わらず
#carltonbikes で検索すると往年のフレームで組まれたバイクが出てくる。
Carltonの自転車を集めた走行会もあるんだとか。
アラヤのカールトンにはすべてラレーのロゴが入っている。
往年のカールトンとは全くの別物だが
名前だけが残っているのは良いことなのだろうか。
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